天使のような悪魔の笑顔

野望の王国の話をしてたらなぜかピュンピュン(『家なき子』に出てた犬)の話が出たので、日テレ土曜夜九時ドラマの思い出話を書いてみようと思います。


説明不要の金田一、エンディングテーマだけはガチだった『ザ・シェフ』、普通に面白かった『透明人間』、主人公の武術の師匠役が鶴太郎だった『聖龍伝説』など色々あるんですが、中でも忘れられないのが『銀狼怪奇ファイル』。


殺人とか二重人格とかその当時流行ってた物を色々混ぜてみたようなドラマで放送当時は楽しんでたんですが、今考えると凄いドラマだったんだな、と思います。



金田一では不動高校の生徒が死ぬことも多くたまに学校内で殺人事件があったりしたものの、どちらかといえば出先で殺人事件が起こることの方が多かったんですが、こちらはほぼ全ての殺人事件が学校の中で起こる血みどろ学園。
「この平和な学園」という台詞には当時の視聴者全員からのツッコミがあったことだろうと想像します。


殺し方、動機がまた半端無い。


生きたまま焼くとかミイラにするとか人間の体の部分を集めて死んだ息子を生き返らそうとするとか残虐度でも金田一を遥かに上回ってます。特に人間の体の部分うんぬんっていうのはフランスの誇る変態ミステリ作家(褒め言葉)ことブリジット・オベールの小説に似たような話があるくらい宜しくない動機で、土曜夜9時にこれが放送できたのか、と驚かされます。おまけにラスボスの金狼は快楽殺人犯だし。


推理ドラマとしては『金田一少年の事件簿』の方が有名だと思うのですが、僕の中では「推理ドラマ」といったら圧倒的に『銀狼怪奇ファイル』なのです。